鶏肉の生焼け|基本と押さえどころ
焼き上がりを切ったら中が赤かった、いわゆる鶏肉の生焼けは、厚みのある部位ほど起こりやすいものです。見分け方と、そのときどうするか、そもそも起こさないための火加減の考え方を順にお話しします。
概要
結論から言えば、鶏肉は中心まで白く濁るまで加熱するのが基本です。生焼けかどうかは、いちばん厚い部分に竹串を刺したときに出る肉汁の色で判断できます。透明ならよく、赤やピンクに濁っていれば加熱が足りていません。骨付き肉は骨のきわが最後まで残るため、切り口の色だけで判断せず、必ず厚い部分を確かめてください。
押さえどころ
- 判断の軸は色ではなく肉汁です。厚い部分に竹串を5秒刺し、抜いたときの汁が透明なら十分に火が通っています。
- 中心温度は75度で1分間が家庭での目安とされます。調理用温度計があるなら、そこを確かめるのがいちばん確実です。
- 厚みが不ぞろいだと、薄い部分が焼けても厚い部分が残ります。焼く前に切り開いて2cm程度にそろえるのが先手です。
- 冷蔵庫から出したての肉は中心が冷たく、表面が焦げても中が追いつきません。焼く30分前に室温に戻します。
- 強火は表面だけを焼き固めます。焼き色をつけたあとは蓋をして弱火にし、蒸気で中心まで熱を運びます。
- 生焼けに気づいたら、切り分けてから加熱し直します。切ることで熱が入る面が増え、短時間で通ります。
具体例
- 厚さ3cmのもも肉を強火だけで焼いた場合、表面が焦げても中心が赤く残ることがあります。
- 手羽元は骨のきわの色が抜けにくく、火が通っていても赤く見えることがあります。判断は肉汁で行います。
- から揚げは油の温度が低いと衣だけ色づいて中が残ります。170度で3分揚げ、一度上げて2分休ませ、190度で1分揚げると通ります。
- 電子レンジでの蒸し鶏は加熱むらが出ます。途中で上下を返し、加熱後は5分置いて余熱を回します。
- 鍋物では、他の具と一緒に入れると温度が下がります。肉は最初に入れ、煮立ってから7分以上煮ます。
実践のコツ
- 焼く前に厚みをそろえる。これだけで生焼けの大半はなくなります。包丁を寝かせて開くだけで十分です。
- 焼き上がりに5分休ませる時間を、加熱時間の一部と考えてください。余熱で中心の温度が上がります。
- 不安が残る焼き上がりは、食べずに切り分けて弱火で3分加熱し直します。判断に迷ったら加熱する、が原則です。
講師への質問
- 焼いたあとに中が赤いと気づいたときはどうすればいいですか
- そのまま食べずに、一口大に切り分けてフライパンに戻し、蓋をして弱火で3〜4分加熱してください。切ってあるぶん早く通ります。
- 肉汁の色以外に見分ける方法はありますか
- 調理用温度計をいちばん厚い部分に刺し、75度に達しているかを見る方法が確実です。持っていなければ竹串と肉汁の色で判断します。
- から揚げが生焼けにならないようにするにはどうすればいいですか
- 肉を30g前後にそろえ、170度で3分揚げてから2分休ませ、190度で1分揚げる二度揚げにしてください。中心まで熱が届きます。