出雲そば|特徴・食べ方・由来
黒っぽい色と香りの強さがすぐ分かるのが出雲そばです。島根県の出雲地方で親しまれてきた食べ方と、丸い器を重ねる独特の作法、家庭で近い味を楽しむ工夫をご紹介します。
出雲そばとは
出雲そばは、島根県の出雲地方を中心に食べられてきたそばです。そばの実を殻ごとひいた粉を使うため、色が濃く黒みを帯び、香りと歯ごたえがはっきりしているのが持ち味です。冷たい「割子」と温かい「釜揚げ」という二つの食べ方がよく知られています。
特徴
- 殻ごとひいた粉を使うので、麺は灰色から黒に近い色で、香りが強く出ます。
- つゆは器に直接かける方式が基本で、つけて食べる一般的なそばとは手順が違います。
- 麺はやや太めで歯切れがよく、薬味の香りに負けない力強さがあります。
食べ方・楽しみ方
- 割子は三段ほど重ねた丸い器で出ます。いちばん上の器につゆを回しかけ、食べ終えたら残ったつゆを次の器に移します。
- 薬味はねぎ、大根おろし、もみじおろし、削り節が定番です。段ごとに薬味を変えると味に変化がつきます。
- 釜揚げはゆで汁ごと器に入り、そのままつゆを注ぎます。とろみのある汁ごといただくのがこの食べ方の要です。
家で楽しむなら
家で近づけるなら、まず殻ごとひいた「挽きぐるみ」と書かれた乾麺を選ぶところからです。器は丼で構わないので、つけずに上からつゆをかける食べ方を試すと、香りの出方の違いがよく分かります。あわせて楽しみたいのは、大根おろしそば、山かけそば、そばがきです。
由来
そばは江戸時代に信州から出雲へ伝わったと言われ、屋台や神社の門前で広まっていきました。器を重ねて持ち運べる形が野外での食事に合っていたことが、割子という形式が残った理由のひとつとされています。
講師への質問
- つゆをかけて食べると濃くなりすぎます。どうすればいいですか
- 回しかける量を器の縁から大さじ2程度に留めてください。足りなければ後から足せますが、入れすぎたつゆは戻せません。
- 家で使う乾麺はどう選べばいいですか
- 原材料に「そば粉」が最初に書かれ、色の濃いものを選びます。挽きぐるみ、全粒といった表示があれば香りが近づきます。
- ゆで汁を捨てずに使う食べ方はありますか
- 釜揚げの考え方で、ゆで汁を器に注ぎ、つゆと薬味を加えていただきます。とろみがあるので体が温まる一杯になります。