塩引き鮭|特徴・食べ方・由来
冬の軒下に吊るされた姿が、そのまま土地の景色になっています。塩引き鮭がどんな食べ物なのか、作り方の特徴、切り身ごとの食べ方、家で楽しむ道筋までご案内します。
塩引き鮭とは
塩引き鮭は、新潟県村上市を中心に受け継がれてきた鮭の保存食です。秋に川をのぼる鮭の腹を割って塩をすり込み、一度洗い流してから寒風にさらして干し上げます。冷たい季節風に当てて乾かす間にうま味が増し、身が締まって独特の香りが生まれます。
特徴
- 塩を一度すり込んでから洗い落とす工程があり、塩辛さより乾いたうま味が前に出ます。
- 腹を全部は割らず一部を残す独特の形で、これは土地に伝わる作法として続いています。
- 頭から尾、内臓まで余さず使う食文化があり、部位ごとに違う料理になります。
食べ方・楽しみ方
- 切り身は焼き物が基本です。魚焼き器なら中火で片面5分、返して4分を目安に、中心まで火を通します。
- 塩気が強い部位はご飯に混ぜるか、ほぐして茶漬けにすると量の加減がしやすくなります。
- 頭や中骨は水から煮て、大根と合わせて汁物に。だしがよく出ます。
家で楽しむなら
家で楽しむなら、切り身を買って一度に食べきらない前提で計画すると無駄がありません。焼いてほぐした身を保存容器に取っておけば数日使えますので、焼き鮭、鮭の混ぜご飯、あら汁と展開してみてください。
由来
村上では江戸期に藩が三面川の鮭を守る仕組みを整え、資源を絶やさずに利用する形が根づきました。冬の保存食として各家で仕込まれてきた塩引き鮭は、その流れの中で受け継がれてきたと言われています。
講師への質問
- 塩気が強すぎるときはどうすればいいですか
- 切り身を薄い塩水(水500mlに塩小さじ1)に30分ほど浸してから焼いてください。真水より塩水の方が身のうま味が抜けません。
- 保存はどうすればいいですか
- 切り身は一切れずつ包んで冷蔵で3日、冷凍で1か月が目安です。焼いてほぐした身なら冷蔵で3日ほど使えます。