秋の魚|基本と押さえどころ
涼しくなると魚屋の顔ぶれが入れ替わります。秋の魚は脂がのり、値段も落ち着く時期にあたるので、家庭の食卓で扱いやすいのが利点です。どの魚がどの時期に出て、どう調理すると持ち味が生きるかを整理します。
概要
結論を先に言えば、秋は回遊魚が越冬に備えて脂を蓄える季節です。北の海から南下してくるさんまや戻りがつお、産卵前後のさば、川を上る鮭などが並びます。脂が多い魚は焼く・蒸すといった余分な脂を落とす調理と相性がよく、身のしまった魚は煮る・揚げるに向きます。漁の状況で入荷量と値段は年ごとに変わるため、店頭で見て決めるのが現実的です。
押さえどころ
- さんま、さば、戻りがつお、秋鮭が、秋を代表する顔ぶれです。
- 脂がのる時期なので、塩焼きや蒸し焼きで余分な脂を落とすと食べやすくなります。
- いわしやかますも秋に味がのり、干物や塩焼きに向きます。
- 身の色が濃く、目が澄んで、えらが鮮やかな赤いものを選びます。
- 切り身は底にたまった汁が少ないものを選ぶのが目安です。
- どの魚も中心まで完全に火を通してから供します。
具体例
- さんまの塩焼き。強めの中火で片面6分、返して5分が目安です。
- 秋鮭のちゃんちゃん焼き。野菜と一緒に蒸し焼きにします。
- さばの味噌煮。落とし蓋をして中火で15分煮ます。
- 戻りがつおのたたき風。表面をあぶらず、しっかり焼いて薬味を添えます。
- いわしの梅煮。骨までやわらかくなるまで弱火で40分。
- かますの一夜干しを焼いて、大根おろしを添えます。
実践のコツ
- 焼く前に塩をふって10分置き、出た水気をふくと生臭さが抑えられます。
- 脂の多い魚はグリルの受け皿に水を張ると、煙と焦げつきが減ります。
- 買った日に食べない分は、下処理して1切れずつ包み冷凍します。
講師への質問
- 焼き魚の生臭さが気になるときはどうすればいいですか
- 塩を軽くふって10分置き、出てきた水分をふき取ってから焼いてください。これだけで印象が変わります。焼き上げに柑橘を絞るのも有効です。
- 魚の鮮度はどう見きわめればいいですか
- 丸のままなら目が澄み、えらが鮮やかな赤色で、腹に張りがあるものです。切り身はパックの底に赤い汁がたまっていないかを確かめます。
- 骨が苦手な家族がいるときはどうすればいいですか
- 切り身を選び、骨抜きで小骨を抜いてから調理してください。いわしのように骨がやわらかくなるまで煮る方法も向きます。