一日の塩分摂取量|基本と押さえどころ
料理教室でいちばん質問が多いのが一日の塩分摂取量です。減らすと味気なくなると思われがちですが、だしと香りを使えば物足りなさは出ません。目安の数字と、どこで塩が増えているかの見つけ方をお話しします。
概要
結論から言うと、目安を知ってから台所を見直すのが早道です。日本の食事摂取基準では、成人の食塩相当量の目標量として男性7.5g未満、女性6.5g未満が示されています。実際の摂取量はこれを上回る調査結果が続いており、調味料と加工品からの分が大きいとされています。ここでは数字の意味と、日々の献立で塩分が集まりやすい場所を整理してお伝えします。
押さえどころ
- 食塩相当量は、ナトリウム量に2.54を掛けて計算します。表示がナトリウムだけの商品は換算が要ります。
- しょうゆ大さじ1でおよそ2.6g、みそ大さじ1でおよそ2.2gの食塩相当量が目安です。
- 麺類の汁を全部飲むと、一杯で5g前後になることがあります。残すだけで差が出ます。
- 梅干し一個、漬物一皿、干物一切れは、それぞれ1g以上になりやすい食品です。
- パン、練り物、ハムやソーセージは味が濃く感じなくても塩分を含みます。量が積み上がりやすい食品です。
- 薄味にするより、味を一点に集めるほうが満足感が続きます。全体を薄くすると食べる量が増えることがあります。
具体例
- みそ汁を一日二杯から一杯にすると、食塩相当量でおよそ1.2g分の違いになります。
- ラーメンの汁を三分の一残すと、1.5g前後の差が出る計算です。
- しょうゆをかけるのをやめ、小皿に取ってつけると、使う量が半分近くまで減ります。
- 煮物のしょうゆを大さじ1減らし、かつお節を足すと、うま味で塩気の不足を補えます。
- 焼き魚に塩を振る代わりに、レモンやすだちを添える組み立てにします。
- 漬物を毎食から一日一回に変えると、無理なく1g前後を落とせます。
実践のコツ
- まず計量スプーンを出してください。目分量のしょうゆは、たいてい思ったより多く入っています。
- だし、酸味、香りの三つを増やすと、塩を減らしても味が物足りなくなりません。酢、こしょう、ごま、しょうがが働きます。
- 全品を薄味にせず、主菜だけしっかり味をつけ、副菜を薄くする組み立てが続けやすいです。
講師への質問
- 外食が多いのですが、どうすればいいですか
- 汁物を残す、しょうゆやソースを別皿でもらう、この二つだけで大きく変わります。品数の多い定食を選ぶのも助けになります。
- 減塩しょうゆに替えれば安心でしょうか
- 使う量が増えれば同じことになります。計量して同量に抑えることが前提です。
- 家族に薄味だと言われます。どう工夫すればいいですか
- 全体を薄くせず、仕上げの香りを足してください。ごま油や粗びきこしょう、柚子の皮を少量加えると満足感が戻ります。