食中毒の原因|基本と押さえどころ
台所に立つ以上、避けて通れない話です。食中毒の原因は細菌、ウイルス、寄生虫、自然毒、化学物質と幅が広く、それぞれ増え方も残り方も違います。家庭で気をつける場面を、食材と季節ごとにご案内します。
概要
食中毒の原因は大きく分けて、細菌、ウイルス、寄生虫、自然毒、化学物質の五つとされています。細菌は温度と水分がそろうと増えるため、夏場の作り置きや常温放置で問題になりやすい一方、ウイルスは少量でも人から人へ広がり、冬に報告が増える傾向があります。寄生虫は魚や肉に由来するものが知られ、自然毒はきのこや一部の魚介、じゃがいもの芽などが該当します。家庭では、食材の温度管理、手や器具の衛生、そして中心まで加熱することが基本の対策として挙げられています。
押さえどころ
- 細菌が増えやすいのは20〜50度の範囲とされています。作った料理を常温に置きっぱなしにしないでください。
- 肉、魚、卵は中心まで加熱します。目安は中心温度75度で1分以上です。
- 生の肉や魚を扱った包丁とまな板は、そのまま野菜に使わないでください。
- 手洗いは指の間と爪の周り、手首まで。調理の前と、生の食材に触れたあとに行います。
- 冷蔵庫は詰め込みすぎると冷気が回りません。目安は容量の七割までです。
- きのこや山菜など、種類の判断がつかない食材は口にしないでください。
具体例
- 鶏肉の加熱が足りなかった料理によるもの
- 作ったあと常温に数時間置いたカレーや煮込み料理によるもの
- 生の魚に由来する寄生虫によるもの
- 冬に多い、二枚貝や人を介して広がるウイルスによるもの
- 種類の見分けがつかない野生のきのこによるもの
- 芽や緑色になった部分を取り除かなかったじゃがいもによるもの
実践のコツ
- 作り置きは浅い容器に広げ、粗熱を30分以内に取ってから冷蔵します。厚みがあると中心が冷えません。
- 買い物では冷たいものを最後にかごへ入れ、保冷剤と一緒に持ち帰ってください。夏場は移動を1時間以内に。
- 温め直しは全体が熱くなるまで。電子レンジは途中で一度混ぜると温度むらが減ります。
講師への質問
- 作り置きの日持ちはどうすればいいですか
- 冷蔵で2〜3日、冷凍で2〜3週間が一般的な目安です。取り分けは清潔な箸で行い、食べる分だけ温め直してください。
- お弁当を持たせるときはどうすればいいですか
- 完全に冷ましてからふたをし、汁気の多いおかずは避けてください。夏場は保冷剤を上に置くとよく効きます。
- 体調に不安があるときはどうすればいいですか
- 自己判断せず、早めに医療機関へ相談してください。いつ何を食べたかを控えておくと、診察のときに役立ちます。