美濃焼のマグカップ|選び方・使い方・手入れ
手に取ったときの重さと、口をつけたときの縁の薄さ。使ってはじめて違いがわかるのが美濃焼のマグカップです。産地の性格から釉薬の種類、選び方、扱い方まで、日々使う道具としての見方をお伝えします。
美濃焼のマグカップとは
美濃焼は岐阜県の東部でつくられてきた焼き物の総称で、特定の様式に縛られず幅広い形と釉薬を扱うのが特徴です。マグカップも素朴な土もののような風合いから、白く滑らかなものまで揃い、価格の幅も広く日常使いに向きます。
種類と違い
- 白釉のマグ:白く滑らかで、飲み物の色が見やすく、どんな食器とも合わせやすい仕上がりです。
- 織部風の緑釉のマグ:深い緑がかった釉薬で、和の食卓や煎茶に合う落ち着いた印象になります。
- 志野風の白釉のマグ:厚みのある釉薬に細かい貫入が出て、やわらかい手ざわりになります。
- 黒釉のマグ:光を吸う黒で、コーヒーや紅茶の器として引き締まって見えます。
- 粉引き風のマグ:白い化粧土をかけた素朴な風合いで、使ううちに色が落ち着いていきます。
- 薄手の磁器質のマグ:縁が薄く軽いため、熱い飲み物の口当たりが柔らかくなります。
選び方
- まず容量です。コーヒーなら250〜300ml、スープも兼ねるなら350ml前後が使いやすい大きさになります。
- 縁の厚みを見ます。薄いほど口当たりが軽く、厚いほど温度が長く保たれます。
- 持ち手に指が2本入るかを確かめてください。1本しか入らない形は、満杯にすると重く感じます。
- 電子レンジと食器洗い機に対応しているかを表示で確認します。金彩のあるものは電子レンジに向きません。
使い方
- 熱い飲み物を注ぐ前に、湯を回し入れて器を温めてください。温度差が減り、飲み物も冷めにくくなります。
- 冷たいものから急に熱いものへ移すのは避けます。急な温度変化はひびのもとです。
- 土ものの風合いが強いものは、使い始めに米のとぎ汁で20分煮ると、汚れが染みにくくなります。
お手入れ
- 使ったらすぐ洗ってください。コーヒーや茶の色は時間が経つほど落ちにくくなります。
- 茶渋がついたら、重曹を小さじ1入れたぬるま湯に30分つけ、やわらかいスポンジでこすります。
- 洗った後はよく乾かしてからしまいます。貫入のある器は水気が残るとにおいの原因になります。
講師への質問
- 電子レンジで使ってもいいですか
- 多くは使えますが、購入時の表示を必ず確かめてください。金や銀の装飾があるものは火花が出るため使えません。
- 貫入のひび割れは欠陥ですか
- 欠陥ではありません。釉薬と土の縮み方の違いで生じる細かい線で、使ううちに色が入って表情になります。気になる場合は磁器質のものを選んでください。
- 茶渋が落ちにくいときはどうすればいいですか
- 重曹をぬるま湯に溶かして30分つけ置きしてください。研磨材入りのたわしは釉薬を傷めるので使わないでください。