へしこ|特徴・食べ方・由来
噛むほどに塩気と旨みが立ち上がる、青魚のぬか漬けです。へしこは福井県の若狭地方で受け継がれてきた保存食で、薄く切って軽く炙るだけで立派な一皿になります。
へしことは
へしこは、サバやイワシを塩漬けにしたあと米ぬかに長く漬け込んだ発酵保存食です。福井県の若狭地方をはじめ、日本海側の各地で古くから作られてきました。
特徴
- 塩とぬかで半年ほど漬け込むため、身が締まって塩気が強く、少量でご飯が進みます。
- ぬかの発酵によって独特の香りと旨みが生まれ、生の魚とはまったく違う味わいになります。
- 常温に近い温度でも日持ちしやすく、冷蔵庫のない時代の保存の知恵がそのまま残っています。
食べ方・楽しみ方
- 身を薄く切って中心まで火が通るよう両面を弱火で3分ほど炙り、大根おろしを添えます。
- ぬかを軽く落として細かく刻み、温かいご飯に少量のせてお茶漬けにします。
- 細かく刻んでオリーブ油とにんにくで炒め、パスタや野菜炒めの塩気役に使います。
家で楽しむなら
家庭では、まるごと買うより切り身のパックから始めるのがおすすめです。塩気が想像以上に強いので、最初は一切れを三人で分けるくらいの量から試してください。合わせやすいのは、白ごはん、大根おろし、きゅうりの酢の物です。
由来
冬に大量にとれた青魚を無駄にしないため、塩とぬかで漬けて保存したのが始まりと伝えられています。漁の多い年ほどたくさん仕込まれ、家ごとに漬け込む期間や塩加減が違っていました。
講師への質問
- 塩気が強すぎるときはどうすればいいですか
- 薄く切ってから大根おろしや酢の物と合わせてください。塩を抜くより、水分の多い野菜と一緒に食べたほうが持ち味が残ります。
- 表面のぬかは落としたほうがいいですか
- 炙る場合は軽く払う程度で構いません。香りが強いと感じる方は、さっと水気を拭き取ってから焼いてください。
- 保存はどうすればいいですか
- 切り分けたものは密閉して冷蔵で1週間ほどが目安です。長く置くなら小分けにして冷凍し、1か月以内に使い切ってください。