ぬか漬け|レシピと作り方のコツ
毎日ひと混ぜするだけで、台所に自分の味ができていく。ぬか漬けはそういう楽しみのある漬物です。床の作り方から捨て漬け、きゅうりやなすの漬け時間、酸っぱくなったときの手当てまで、初めての方が最初の1か月で迷う点を順にお伝えします。
先生の一言
- 酸っぱくなりすぎた → 乳酸が増えています。混ぜる回数を1日2回に増やし、粗塩を大さじ1と生ぬかを100g足して数日休ませてください。
- 床が水っぽくなった → 野菜の水分です。表面のくぼみに溜まった水をキッチンペーパーで吸い取り、生ぬか100gと塩小さじ2を足してください。
- 白い膜が張った → 表面の産膜酵母です。薄ければ混ぜ込んで構いませんが、厚く張って強い匂いがあるときは、その層をすくって捨ててください。
材料(4人分(床1kg分、野菜は毎日入れ替え))
- 生ぬか1kg精米したての新しいものを選ぶ
- 水1リットル一度沸かして人肌まで冷ましておく
- 粗塩130g水に完全に溶かしてから使う
- 昆布10cmはさみで1cm幅に切る
- 赤唐辛子2本種を取って半分にちぎる
- 干し椎茸2枚そのまま入れる。旨みが出る
- 捨て漬け用の野菜くず適量キャベツの外葉や大根の皮など、5〜7日分
- きゅうり3本両端を切り落とし、塩をふって板ずりする
- なす2本ヘタのガクをむき、縦半分に切って塩をすり込む
作り方
水1リットルを沸かして粗塩130gを溶かし、人肌まで冷まします。
理由: 熱いまま加えるとぬかの風味が損なわれます。40度以下まで下げてください。
容器に生ぬか1kgを入れ、塩水を3回に分けて加え、手で握って形が残る固さに練ります。
理由: みそくらいの固さが目安です。一度に注ぐと固さの調整ができなくなります。
昆布、赤唐辛子、干し椎茸を埋め込み、捨て漬け用の野菜くずを差し込みます。
理由: 野菜の水分と糖分が乳酸菌の餌になります。この工程を省くと床が立ち上がりません。
常温に置き、1日1回、底から上下を返すように5分混ぜます。野菜くずは1〜2日ごとに新しいものへ替え、5〜7日続けます。
理由: 混ぜるのは空気を入れて菌のはたらきを整えるためです。忘れた日は翌日に必ず補ってください。
床が香ってきたら本漬けに移ります。きゅうりは丸のまま8〜12時間、なすは縦半分にして10〜14時間漬けます。
理由: 夏場は半分の時間で漬かります。気温で速度が変わるので、時間より味を基準にしてください。
取り出したらぬかを水で洗い落とし、水気をふいて切り分けます。
理由: 洗いすぎると香りまで落ちます。手早く流す程度で十分です。
床の表面を平らにならし、ふきんで容器のふちをふいてふたをします。以降は毎日1回混ぜてください。
理由: ふちに残ったぬかがかびの元になります。ここをふく習慣が、床を長持ちさせます。
保存と温め直し
| 冷蔵 | 漬け上がった野菜は冷蔵で2日以内。床ごと冷蔵庫に入れる場合は、混ぜるのを2〜3日に1回に減らせます。 |
|---|---|
| 冷凍 | 床は冷凍で3か月ほど休ませられます。使うときは冷蔵庫でゆっくり戻し、捨て漬けを2日行ってください。 |
| 温め直し | 漬物は温め直しません。冷たいまま切って出してください。 |
アレンジ
- にんじんや大根は固いので、縦半分に切って24時間ほど漬けてください。
- ゆで卵を殻をむいて半日漬けると、しっかり火の通った卵に香りが移ります。
- 床に粉からしを小さじ1混ぜると、酸味が抑えられ、暑い時期の管理が楽になります。
野菜の食物繊維に加え、ぬか由来のビタミンB群を含みます。塩分があるため、食べる量は小皿一皿を目安にしてください。
講師への質問
- 毎日混ぜるのを忘れそうです。どうすればいいですか
- 床を冷蔵庫に置いてください。菌の動きがゆるやかになり、2〜3日に1回の手入れで保てます。漬け時間はその分1.5倍に延びます。
- 旅行で1週間家を空けるときはどうすればいいですか
- 野菜をすべて取り出し、表面に塩をひとつかみ振ってふたをし、冷蔵庫へ入れてください。帰宅後は表面の塩を取り除き、よく混ぜてから再開します。
- 漬かりすぎて塩辛いときはどうすればいいですか
- 切ってから水に5分さらしてください。それでも強い場合は、削りがつおとしょうゆ少々で和えると食べやすくなります。次回から漬け時間を3割短くします。