チーズの栄養|基本と押さえどころ
小さな一片に、牛乳の成分がぎゅっと凝縮されています。チーズの栄養は種類による差が大きく、水分の少ない硬いものほど同じ重さあたりの数値が高くなる、という見方を土台にすると読み解きやすくなります。
概要
チーズは牛乳などの乳を凝固させ、水分を抜いて作られた食品です。そのため、たんぱく質、脂質、カルシウムが牛乳より濃く含まれる一方、水分量の違いで種類ごとの数値は大きく変わります。硬質のものは水分が少ないぶん同じ重さでの栄養素が多く、白かびタイプや生タイプは水分が多く、数値は控えめになります。製造の過程で乳糖の一部が失われるため、乳糖の量も種類によって差があります。
押さえどころ
- 水分量が数値を決めます。硬いチーズほど、同じ100gあたりのたんぱく質とカルシウムが多くなります。
- 脂質と塩分も同時に濃くなります。硬質チーズ100gには2g前後の食塩相当量が含まれるものもあります。
- カルシウムの量は種類差が大きく、硬質タイプでは100gあたり1,000mgを超えるものもあります。
- たんぱく質は一般に100gあたり20〜30g程度が目安です。
- 熟成のあいだに乳糖の多くが分解されるため、熟成の進んだタイプほど乳糖は少なくなります。
- 加工タイプは原料チーズを溶かして混ぜたもので、成分は配合により幅があります。
具体例
- 硬質タイプ(すりおろして使うもの)— 水分が少なく、少量で塩気と旨みが出ます。
- 半硬質タイプ(薄切りで使うもの)— 加熱するとよく溶け、料理に使いやすい種類です。
- 白かびタイプ — 水分が多くやわらかく、100gあたりの数値は控えめです。
- 青かびタイプ — 塩分が高めで、少量で味が決まります。
- 生タイプ(水分の多い白いもの)— 水分が7割前後で、あっさりとしています。
- 加工タイプ(箱入りや個包装のもの)— 保存性が高く、成分表示で確認しやすい種類です。
実践のコツ
- 一日の目安量を決めておくと使いやすくなります。おおよそ20〜30gが一回分の目安です。
- 塩分が気になるときは、料理に使う塩やしょうゆを控えてください。チーズ自体に塩気があります。
- すりおろして使うと、少量でも香りと旨みが広がるので、量を抑えたいときに向きます。
講師への質問
- 種類を選ぶときは何を見ればいいですか
- パッケージの成分表示で、たんぱく質、脂質、食塩相当量の三つを見比べてください。同じ重さで比べると、種類の性格がはっきりします。
- 加熱すると栄養は変わりますかと聞かれたらどうすればいいですか
- たんぱく質やカルシウムの量は加熱でほとんど変わりません。脂が流れ出た分だけ、皿に残る脂質が減る程度と考えてください。
- 毎日食べるときはどうすればいいですか
- 量を決めることです。20〜30gを目安にし、塩気の強い種類を使う日は他の料理の塩分を控えると、食卓全体で釣り合います。