鶏肉の菌|基本と押さえどころ
鶏肉は扱いやすくて家庭の出番が多いぶん、台所での手順が結果を分けます。鶏肉の菌については加熱と道具の分け方が要で、覚えることは多くありません。台所で守る決まりごとを順にお話しします。
概要
はじめに結論を申し上げると、鶏肉は中心部まできちんと加熱し、生の状態で触れたものを他の食材に触れさせないことが要です。鶏肉にはカンピロバクターやサルモネラといった細菌が付着していることがあり、これらは食中毒の原因となることが知られています。これらの細菌は加熱によって死滅するため、中心部が七十五度で一分以上になる状態まで火を通すのが調理上の目安とされています。あわせて、まな板や包丁、手を通じて他の食材へ移らないようにする段取りが欠かせません。
押さえどころ
- 加熱の目安は中心部が75℃で1分以上、または同等の状態になるまでです。
- 切ってみて中心の色が変わり、肉汁が澄んでいることが家庭での確かめ方になります。
- 赤みが残っていたら火を戻し、時間を追加してください。
- 生の鶏肉を扱ったまな板と包丁は、そのまま野菜に使わず洗剤で洗ってから使います。
- 鶏肉に触れた手は、次の作業に移る前に石けんで20秒洗います。
- 洗った鶏肉の水が飛び散ることがあるため、水道で洗い流すのは避けるのが一般的な考え方です。
具体例
- から揚げは160℃で3分揚げ、一度上げてから180℃で1分半揚げ直すと中心まで火が入ります。
- 鶏むね肉のソテーは、1.5cm厚のそぎ切りにして中火で片面3分ずつが目安です。
- 鍋物では肉を一枚ずつ広げて沈め、色が完全に変わるまで4分ほど煮ます。
- 蒸し鶏は沸騰した湯に入れて火を止め、ふたをして20分置いたあと必ず切って中心を確かめます。
- 厚みのある部分は包丁で切り込みを入れておくと、火の通りがそろいます。
実践のコツ
- まな板は肉用と野菜用の二枚を用意します。持ち替えるだけで手順の迷いがなくなります。
- 野菜を先に切ってから肉を切る順番にします。洗い物のタイミングが一度で済みます。
- パックの汁が冷蔵庫にこぼれないよう、受け皿にのせて最下段に置いてください。
講師への質問
- 中心まで火が通ったか分からないときはどうすればいいですか
- いちばん厚い部分を包丁で切り、色が全体に変わって肉汁が澄んでいるか確かめてください。赤みが残っていたら加熱を続けます。
- 生の鶏肉を触ったあとの片づけはどうすればいいですか
- 手を石けんで20秒洗い、まな板と包丁は洗剤で洗ってから熱湯を回しかけてください。ふきんも使い分けると安心です。
- 冷凍した鶏肉を解凍するときはどうすればいいですか
- 冷蔵庫で一晩かけて戻してください。室温に出すと表面だけ温度が上がるので、急ぐときは密閉して流水にあてます。