鶏肉の食中毒|基本と押さえどころ
扱いやすく値段も手ごろな鶏肉ですが、加熱と衛生の面では気を抜けない食材です。鶏肉の食中毒について、公的機関が示す加熱の目安と、台所での手順の組み立て方を落ち着いて整理します。台所仕事の土台になる話です。
概要
結論から申し上げると、鶏肉は中心部まで十分に加熱してからいただくのが基本です。国内で報告の多い食中毒の原因としてカンピロバクターが挙げられており、鶏肉の生食や加熱不足が関係するとされています。公的機関が示す加熱の目安は中心部75℃で1分以上、またはこれと同等の加熱です。もう一つの要点は二次汚染で、生の鶏肉に触れた手やまな板から他の食材へ菌が移らないよう、道具と順番を分けることが大切です。
押さえどころ
- 加熱の目安は中心部75℃で1分以上、またはこれと同等の加熱です。
- 肉汁が透明になり、切ったときに中心まで色が変わっていることを目で確かめます。
- 生の鶏肉を切ったまな板と包丁は、そのまま野菜に使いません。
- 生肉を扱ったあとは石けんで手を洗ってから次の作業に移ります。
- 冷蔵庫では生肉をトレーごと袋に入れ、下段に置いて汁が垂れないようにします。
- 解凍は冷蔵庫内で行い、室温に長時間出したままにしません。
具体例
- 厚みのあるもも肉は観音開きにして厚さをそろえてから焼く
- 鶏むね肉のゆで鶏は、火を止めてから余熱で20分おいて中心まで通す
- 唐揚げは二度揚げにして中心温度を上げる
- 串焼きは肉の大きさをそろえて刺す
- 野菜を先に切り、そのあとで鶏肉を切る順番にする
- 生肉用のトングと、焼けた肉をつかむ箸を分ける
実践のコツ
- 厚みのある部分は切り込みを入れて開き、火の通りをそろえてください。
- 調理用の温度計を一本持っておくと、迷ったときにその場で確かめられます。
- 作業台にはまず野菜、次に肉という順番の癖をつけると、洗い直しの手間が減ります。
講師への質問
- 中まで火が通ったかはどうすれば分かりますか
- いちばん厚い部分に切り込みを入れ、断面に赤みが残っていないこと、透明な肉汁が出ることを確かめてください。調理用温度計があれば中心75℃が目安です。
- まな板は生肉と野菜で分けるべきですか
- 分けてください。一枚しかない場合は野菜を先に切り、そのあと肉を切ってから洗剤で洗い、熱湯をかけます。順番を決めるだけで扱いが安定します。
- 鶏肉の解凍はどうすればいいですか
- 冷蔵庫で半日かけて解凍してください。急ぐときは袋のまま流水にあて、30分ほどで使い切ります。室温に長く置く方法は避けます。