低温調理器|選び方・使い方・手入れ
設定した温度を保ち続ける低温調理器は、火加減の勘に頼らずに済む道具です。選び方と使い方、そして中心までしっかり加熱するための温度と時間の考え方を、レシピの組み立てとあわせてお話しします。
低温調理器とは
低温調理器は、湯を決まった温度に保ちながら、袋に入れた食材をゆっくり加熱する器具です。鍋のように温度が上下しないため、肉のかたさや水分の抜け方を毎回そろえられるのが利点です。
種類と違い
- スティック型 — 手持ちの鍋に差して使う棒状。収納場所を取らず、価格も手頃です。
- 水槽一体型 — 専用容器と一体になった据え置き型。温度が安定しますが、置き場所が必要です。
- 多機能鍋の低温モード — 電気鍋に付いた機能。専用機より温度の刻みは粗めですが、一台で済みます。
- 湯せん対応の炊飯器保温機能 — 器具を買わずに試せる方法。温度が保証されないため、必ず温度計で確認します。
選び方
- 対応する湯量を確認します。家庭用なら8〜12リットル対応があれば、4人分までまかなえます。
- 温度の刻みが0.5度単位のものだと、設定どおりの仕上がりになりやすいです。
- 鍋の縁に固定するクリップの形を見てください。手持ちの鍋の厚みに合わないと使えません。
- 動作音は運転中ずっと続きます。台所と居間が近い間取りなら、静音をうたう機種が向きます。
使い方
- 食材は下味を付けて厚手の袋に入れ、水圧で空気を抜いてから密封します。空気が残ると浮いて加熱むらが出ます。
- 鶏肉は75度で1時間以上、豚肉は中心温度が十分に上がる設定を選び、必ず中心まで加熱してください。仕上がりの色が変わっていることを毎回確かめます。
- 加熱が終わったら袋のまま氷水で冷やすか、すぐに食べます。ぬるい状態で置いておくのがいちばん避けたい扱いです。
お手入れ
- 使用後は本体の下部を外し、湯垢をやわらかいブラシで落としてから乾かします。
- 月に一度、クエン酸を溶かした湯を60度で30分循環させると、内部の水あかが取れます。
- 本体は水に沈めず、目盛りより上は濡らさないでください。故障のいちばんの原因です。
講師への質問
- 安全に使うための温度はどう決めればいいですか
- 肉は中心まで確実に火が通る温度と時間を選んでください。器具の説明書の推奨表に従い、自己流で下げないことが大切です。
- 袋が浮いてしまうときはどうすればいいですか
- 空気が残っています。水圧で抜き直し、それでも浮くなら小皿を重しにのせてください。全体が湯に沈むことが条件です。
- 調理後すぐに食べないときはどうすればいいですか
- 袋のまま氷水で15分冷やし、冷蔵庫へ移してください。2日以内に食べ切り、食べる前に中心まで温め直します。