ドリップコーヒー|種類と淹れ方のコツ
湯が粉を通り抜けるあいだに、香りが立ちのぼります。ドリップコーヒーは道具が少なくて済む淹れ方で、粉の量、湯の温度、注ぐ速さの三つを揃えるだけで味が安定します。
ドリップコーヒーとは
ドリップコーヒーは、挽いた豆にフィルターを通して湯を注ぎ、成分を抽出する淹れ方です。紙、布、金属のフィルターがあり、それぞれ油分の通り方が違うため味わいも変わります。器具が手頃で扱いやすく、家庭で最も広く使われている方法です。
種類
- ペーパードリップ — 油分がこされ、すっきりした後味になります
- ネルドリップ — 布を使う方法で、まろやかで厚みのある口当たりに
- 金属フィルター — 油分が通り、コクと香りがそのまま残ります
- 円錐型のドリッパー — 湯の落ち方が速く、味に変化を付けやすい形
- 台形のドリッパー — 抽出が安定し、初心者でも味がぶれにくい形
- 浸漬式のドリッパー — 湯をためて一気に落とすため、注ぎ方の腕を問いません
- 一杯用のドリップバッグ — 器具なしで淹れられる手軽な形式
家での淹れ方・作り方
フィルターを湯で濡らし、紙のにおいを流してから粉12gを入れます。
理由: この一手間で紙くささが消え、湯温も安定します。
湯を沸かして1分置き、90〜92℃に落とします。
理由: 沸騰したての湯は苦味と渋みを強く引き出します。
粉全体が湿る量、30gの湯を注いで30秒蒸らします。
理由: ガスを抜くことで、次の湯が粉全体に行き渡ります。
中心から500円玉ほどの円を描き、湯を60g注ぎます。
理由: ふちに直接かけると、湯が粉を通らず落ちてしまいます。
湯面が下がったら同じ動作を2回繰り返し、計180gまで注ぎます。
理由: 落としきる前に次を注ぐと濃さが均一になります。
湯が落ちきる直前にドリッパーを外し、カップを軽く回します。
理由: 最後の一滴には渋みが集まりやすいためです。
相性のよい食べ物
- トーストとバター — 朝の定番。中煎りがよく合います
- 焼き菓子 — 浅煎りの酸味がバターの重さを流します
- 和菓子 — 深煎りの苦味があんこの甘さと釣り合います
- チーズ — 意外な組み合わせですが、酸味どうしがよく響きます
コツ
- 粉の量は湯の15分の1が目安です。180mlなら12g。まずこの比率を守り、そこから好みへ寄せます。
- 細く低い位置から注ぐと、湯が粉の上で暴れません。やかんの注ぎ口が細いものだと格段に楽になります。
- 味が日によって変わるなら、量りとタイマーを使ってください。感覚より数字のほうが早く安定します。
講師への質問
- 苦くなりすぎるときはどうすればいいですか
- 湯温を90℃まで下げ、挽き目を少し粗くしてください。注ぐ時間が3分を超えているなら、それも苦味の原因です。
- 薄いと感じるときはどうすればいいですか
- 湯を減らすのではなく粉を2g増やします。湯を減らすと量が足りず、結局薄めることになるためです。
- 豆を挽く粗さはどう決めればいいですか
- ペーパードリップなら中細挽き、グラニュー糖より少し粗い程度が目安です。細かすぎると詰まって苦くなります。