雁が音(かりがね)|種類と淹れ方のコツ
湯を注いだ瞬間に立ちのぼる、やわらかく甘い香り。雁が音(かりがね)は茎を集めたお茶で、渋みが控えめで飲みやすく、食後にも寝る前の一服にも向く、家庭で扱いやすいお茶です。
雁が音(かりがね)とは
雁が音(かりがね)は、煎茶や玉露を仕上げる工程で選り分けられた茎の部分を集めたお茶です。葉のお茶に比べて渋みが穏やかで、独特の甘い香りが立つのが持ち味で、九州のあたりでは白折と呼ばれることもあります。
種類
- 煎茶の茎を集めたもの。日常づかいに向き、さっぱりした味わいです。
- 玉露の茎を集めたもの。甘い香りが強く、雁が音の中でも上等とされます。
- かぶせ茶の茎を使ったもの。玉露と煎茶の中間のような味わいです。
- 茎を火入れして香ばしくした茎ほうじ茶。夕方以降に向きます。
- 細かく刻んで水出し用にしたもの。冷たい水でゆっくり出します。
- 葉を少し混ぜたもの。茎だけより味に厚みが出ます。
家での淹れ方・作り方
急須と湯のみをあらかじめ湯で温め、その湯は捨てます。
理由: 器が冷たいと湯の温度が下がり、香りが立ちません。
茶葉を2人分で6g、急須に入れます。茎は軽いので、見た目より多めに感じます。
理由: 茎茶はかさばるため、目分量だと足りなくなりがちです。
沸かした湯を湯のみに移して90度前後まで下げ、急須に注ぎます。
理由: 熱めの湯が香りを引き出します。玉露の茎なら80度まで下げます。
蓋をして40秒待ちます。長く置くと渋みが出ます。
理由: 茎は開くのが早いので、葉のお茶より短時間で十分です。
湯のみに少しずつ回し注ぎ、最後の一滴まで注ぎきります。
理由: 残すと二煎目が渋くなります。
二煎目は湯を注いですぐ、10秒ほどで注ぎ分けます。
理由: すでに開いた茎からは、短時間で味が出ます。
相性のよい食べ物
- あん入りの和菓子
- せんべいやおかき
- 焼き魚を使った食事の後の一杯
- 栗やさつまいもを使った蒸し菓子
コツ
- 結論から言えば、茶葉の量は葉のお茶より2割ほど多めにします。茎は軽いためです。
- 開封したら密閉容器に移し、冷暗所で1か月を目安に飲みきります。香りが命のお茶です。
- 冷たくして飲むなら、茶葉10gに水1リットルを注ぎ、冷蔵庫で4時間置くと甘みが出ます。
講師への質問
- 雁が音が薄く感じるのはどうすればいいですか
- 茶葉の量を2割増やしてください。茎は葉より軽く、同じ大さじ1でも実質の量が少なくなっています。
- 二煎目がおいしくないのはどうすればいいですか
- 一煎目を注ぎきっていないためです。最後の一滴まで出しきり、二煎目は10秒ほどで注ぐようにします。
- 夜に飲んでも大丈夫でしょうか、どうすればいいですか
- 緑茶ですのでカフェインを含みます。気になる方は茎ほうじ茶を選ぶか、湯の温度を下げて短時間で出します。